4月17日春の光のどかな日曜日。10時から西高宮公民館で、南区薬剤師会主催の「みなさんの健康応援フェア2022」が行われました。
共催/西高宮自治協議会、健康づくり推進協議会、西高宮公民館
・講師
吉村 俊亮 先生(栄養士/株式会社AND‐U)
小野 朝菜 先生(看護師/介護予防運動指導員)
女賀 信子 先生(薬剤師/南区薬剤師会顧問)
鳥飼 祥秋 先生(運動士/株式会社Total Care Laboratory)
・南区薬剤師会から薬剤師約30名
コロナ禍でこの2年、校区の主なイベントがほとんど中止となる中、久しぶりに外部から専門家を迎える健康フェアに53名が参加。
血圧や体組成検査、アルコールパッチテストなどで自分の健康状態を確認、薬や健康についてアドバイスを受けたあと、アンチエイジングをテーマにした講演を聞きました。
公民館ロビーで、まず検温と手指消毒
次の部屋で、身体機能をチェックします
「アルコールパッチテスト」
エタノールをしみこませたガーゼを腕に貼り、7分後さらに10分後の肌の状態で、お酒に強いか弱いか分かります。
「体組成測定」では、脂肪、筋肉、骨、水分などの量がグラフ化され、おおよその栄養状態がわかります。生活習慣病のおそれがないかなど、薬剤師からアドバイスを受けます。
このほか「血圧測定」では、降圧剤をはじめ、服薬についての相談をする人も。
講演1 吉村俊亮先生
「管理栄養士から学ぶアンチエイジング ~腸内環境から見る健康とアンチエイジング~」
「腸が健康な人は、①多くの種類の食品を食べる、②発酵食品を食べ、③規則正しい生活を送り、腸内環境を調えましょう」
「過敏性腸症候群の人は、玉ねぎ、りんご、はちみつなど吸収されにくい食品を控える。また自分の身体に合わない食品を根気強く探すことも大事です」
講演2 小野朝菜先生
「若さをたもつヒケツ ~日常生活で気をつけたいこと~」
「若さとは健康。年齢ではありません。老化とは記憶力、身体の動き、感覚が鈍ること」
「足ふみ、足先上げ、かかと上げを毎日10回ずつ。これだけで全然違います」
「微熱が続いたら必ず医師にかかってください。いつの間にか肺炎にかかっていることがあります。誤嚥性肺炎を防ぐために、むせたらしっかり出し切ることが大事です」
講演3 女賀信子先生
「かかりつけ薬剤師ってなあに?」
会場で「かかりつけ薬剤師を知っている人は?」との質問に、知らないという人も少なからず見受けられました。
「定期薬を飲む人の約半数が複数の医療機関を受診している現在、薬の飲み合わせや体調が相談できる『かかりつけ薬剤師』を持ちましょう」
講演4 鳥飼祥秋先生
「若返りと運動効果」
「専門家のアドバイスに基づいて自分に合った運動をすること、それが運動処方です」
「NADという若返り効果のサーチュイン遺伝子を活性化させるために、運動、空腹、栄養が大事」
「その中の運動で、効果的なのは①有酸素運動、②筋トレ、③コンディショニングケア(体を整える)ことです」
続いてトレーナーの岡田さんの指導で、実際に運動を行いました。
「この運動をすることで、全身が柔らかくなり、血流が増え、痛みの緩和・予防にもなります」
また講演の合間には、薬剤師からのお知らせとして
・スマホアプリで管理できるお薬手帳について
災害時に役立つ、家族全員分が管理できるなどの利便性がある
・薬剤師在宅訪問について、お話がありました。
【参加者の声から】
「腸内環境のお話はとても興味深く、もっと聞きたかった」(40代女性)
「尿漏れ対策の運動など参考になった。できるだけ薬に頼らずにいきたい」(40代女性)
「体組成測定で脂肪過多と言われてしまった。これから対策を考えなくては」(50代女性)
「もっと薬剤師の話を聞きたかった」(80代男性)
「体操をがんばらなくてはとつい思ってしまうけれど、無理しないことが大事と学んだ」(80代女性)
トータルで3時間という長時間のイベントでしたが、どの講演も入れ替わりながら30名ほどの参加者がありました。
アンチエイジングをテーマにした講演はどれも内容が濃く、熱心に耳を傾ける参加者の姿に、ウイズコロナの時代に向けて、ますます健康への意識の高まりを感じました。